先
日、ひろみさんにお会いして、製粉したソバ粉が黒すぎるのでどうしたらよいかと聞きかれました。その時は、みのでそば殻をよく飛ばす、と答えました。もう
一度整理して、ソバ粉が黒いということは、①大鹿の在来のそばは黒い、②そば殻の混入が多い。今回の原因を②と仮定し、手動の石臼として製粉方法を。
○玄そばに付いた土やほこりを除くため、精米機で玄そばをつやが出るまで磨く。皮がむけない程度。精米機の圧は0。
○石やごみを取り除く。そばよりも大きな石がありそうな場合は精米機にかける前に石とり。
○玄そばを石臼に投入。ここで投入量は重要です。1回目の製粉は玄そばの皮をむくことを目的と考えると、上臼と下臼のクリアランス(すきま)はソバの実を
すりつぶすほどの狭さは必要なく、できるだけ広げたい。そのためには玄そばの投入を多めにしてやることで、すきまを広げます。何度か試して、ソバの引き具
合を確認して投入量を加減してやるしかないと思います。理想は、実の割れができるだけ大きい状態。
○1回目の製粉終了後、60番でふるう。ふるった粉は別にしておく。ふるいに残る粉末が多ければ、さらに大きなふるいを使い、ふるう。ここでの粉は2回目の製粉へ。ふるいに残ったそば殻とそばの実は、唐箕、もしくはみのでそば殻を飛ばす。
○そばの実と60番以上の粉、2回目製粉。ここでは、上臼と下臼が開きすぎないような量の加減、臼の一番外側ですりつぶしてやるように。60番でふるう。ふるった粉は別にしておく。
○60番以上の粉を3回目製粉、60番でふるう。ふるった粉は別にしておく。
○ここからはお好みで同じく、4回目~。
○それぞれ、別にふるっておいた粉をまとめてよくミキシング。終了。おつかれさまです。かんぱーい。
これ以降の製粉を重ねると量は増えますが、黒さは増します。そして胚芽の所まで来ると、粉末にはなりにくいところが残ります。皮の量(黒さ)と、つなが
り・食感は反比例でもうお好みなのですが、このようなやり方でも、そばの皮はかなり混入しておりまして、黒さは必ずあります。黒くないそばは製粉前に「脱
皮」をさせなければならないのですが、これは高価な機械が必要のようです。
40番と60番のふるいということですが、40番をどこで使うか、ということもポイントだと思います。3回目か4回目で一度、40番を入れるといいと思います。40番が多すぎても、ボソボソ感が強くなります。
あと、そばを石臼に投入する際、そばを切らさないように連続して投入する。そばが切れると、上臼と下臼が削りあい、石の粉を食すことになるうえ、臼の目もすり減ります。
すでにご存じのところもあると思われますが、思いつくまま書いてみました。
長くなりました。長ーい目で見てください。