最近一番の目からうろこです。
皆さんに質問します。
山に木を植えるのは正しいやり方だと思いますか。
多分ほぼ100パーセントの人が正しいと答えると思います。
そこがこの本のすごいところなんです。
常日頃マスコミとか世間では正しいと言ってることは、ほぼ間違ってることが多いから注意するようにと、何回もこの掲示板では書いてます。
そのげたでさえ、この本を読む前までは、「木を植える人」は良い事をしてるんだろうなとつゆも疑ってませんでした。
もちろんイオンの植林とか、一般的な針葉樹の植林は当然おかしいんですよ。
それでも、木を切った後に木を植えるのは当たり前だと思っていました。
なんと、この本は木を切った後はそのままにしておくという大胆な新しい林業を提唱してます。
松枯れはご存じだと思いますが、松枯れに対する薬剤注入はおかしいとは思ってますが、それではどうすればいいのかと問われれば、あれ、そんなことは考えたことはなかったと思いませんか。
松枯れは先進地(この表現はおかしいのですが、先発地のほうがいいんですかね)ではすでに何十年もたってます。
げたも中国自動車道を走ってた時にほぼ全部の松が枯れてるのを見て、須佐マジいなあと思っていました。
この何十年もたった松枯れの跡地ははげ山になったのでしょうか。
なんとほかの木が茂っているそうです。
みどりの山になってるそうです。
ご存じだと思いますが、松が生えてるところは地面にはあまり他のものは生えてません。
特に傾斜地が多いので落ちた枯れ葉は下に落ちていくケースも多いのです。
傾斜地ではないところでも松ばかりの所は松葉が積み重なって、何も生えてないところが多いように思います。
松ばかり生えてるところは、これが昔からそうだったと思ってる方が多いと思いますが、この松林は戦争中から戦後にかけてはげ山にされたところがほとんどだそうです。
はげ山に唯一生えてきたのが、松なんですね。
松、ナラとかのブナ科の木、カンバ類の木は外生菌根が共生している木です。
マツタケで有名なのでご存じだとは思いますが、松とマツタケは共生してます。
松の根っこの表面に菌糸の幕を張って、松の木の養分をもらい、その代わりに松の根っこを保護しています。
小さな裸の菌が根に直接食い込んでいるものは内生菌根菌だそうです。
昔はこの内生菌根菌との共生の木が多かったそうですが、後から入ってきた外生菌根菌との共生の木が、内生根菌の木を駆逐して、広がっていったそうです。
この外生菌根菌の木が松、ナラ等のブナ科だそうです。
その松が枯れ、今ナラが枯れてます、また戦前の状態に復帰しようとしてるのかもしれません。
この本は内容が濃いので、すべてを紹介するのは難しいのですが、意外と森はしぶとい、森の木は植林すると問題が起きるが、そのままにするとまた元の森に帰る可能性があるということです。
植林の木は直根が伸びないので倒れやすい、自然に生えた木は簡単には倒れない。
日本の森を守るためには根本的な森林行政の変換が必要なんでしょうが、行政は変わらないでしょうね。