昨日起こして、その後小型管理機で畝を立てていきました。
小麦は秋まきと春まきでは作り方が全然違います。
畝と畝の間は約70センチ。
春まきの小麦は草が大変です。
そのため畝間は小型の管理機で除草できるように広く開けておきます。
秋まきのように40センチの畝間で種をまくと、管理機は入らない、人間が手で取るのにも、畝間40センチでは作業が困難です。
ここは、やむを得ず、畝間を広げます。
種の量も秋まきの3倍くらい使います。
秋まきは分けつが多いので、種をたくさん蒔くと徒長してかえって収量は減るは、倒れるはで手間は増えるし、収量は減ります。
畝を立てると、種を植える溝を掘ります。
溝に種をまいていくのですが、後で土をかけるために、かける土を再度に少し多めに盛り上げておきます。
種まきが意外と大変です。
均一に溝の中にまいていかなければなりません。
ここで注意しなければならないのは、種を溝の外に落としてはダメです。
溝の外に種を落とすとハトとカラスに気が付かれてしまいます。
ハトはひどい時はまいた種の半分以上を食べられます。
ハトとかカラスは種まきの時にすでに偵察してます。
少量の種を落としても彼らはすぐに気が付きます。
そして、畝にまいた種にも気が付きます。
秋まきの小麦では鳥の被害はあまりありません。
秋まきの時期は、田んぼに十分な米が落ちていますので、鳥たちは十分食べていますので、土の中の麦を穿り出してまで食べません。
春先は鳥たちには1年で一番エサがない時期なのです。
そのため麦や豆類は食べられる可能性が上がります。
この様に同じ小麦を作るのでも、秋と春では全然違いますし、除草剤を使うのと使わないのではまた作り方は違います。
また畑の状態で高畝にするか、平畝で大丈夫かでもまた変わります。
この様に農業では少し条件が変われば作り方は変わらざるをえません。
そのために新規就農の人たちや、田舎暮らしの人たちには地元の農業の先輩たちから教わらなければならないのですが、すでに場所によっては麦を作ったことがある人たちが減ってしまってます。
麦を作ったことがある人でも、有機と慣行の農業ではまたやり方が違います。
近くに有機の麦を作ったことがある方が居ればいいのですが、居ない場合は大変なんですよ。
現代は多くの伝統的な技術ばかりでなく、こんな簡単な農業の技術でさえ伝える人が居なくなってしまってます。
もっと多くの人が田舎に住んで、いろんな自給の技術を継承してくれないと、技術は絶えてしまいます。
これは文化の危機でもあるんですよ。
文化をなくした民族は滅びます。
文化の危機は同時に民族の危機でもあります。
余談ではありますが、欧米文化の模倣の時期は終わりました。
いまは、欧米文化の副作用で世界中が苦しんでいます。
いまこそ日本文化を見直すときなのです。
東京はすでに日本ではありません。
今は日本文化は地方の奥の方にしか残っていません。
そのわずかに残った場所でさえ風前のともしびなのです。
今や日本文化は天然記念物に近い状況です。
ぜひ街を捨てて田舎に移住してください、日本文化のためにも。