毎回毎回ボヤキだらけで気分を害してる方もいるかもしれません。
でも現実はこういうもんなんですよ。
だれもこのような現実は言わないのです。
現実を言ってもだれも理解してくれないし。聞いてる人も気分はよくないでしょう。
もちろん楽しく、うまくやってる方も多いかもしれません。
何しろ山奥の生活なので、大鹿村でも下の人たちのことさえあまり知らないのです。
田舎に来て気分がよくなって、「こんな生活いいわねえ」と浸ってる人たちに厳しい現実を言っても仕方がないでしょ。
適当に田舎の生活はこれが本来の生き方なんですよとか、田舎は静かでいいですよとか、やりたいことをやるのは一番ですよとか言うわけです。
みんな大変なところはじっと耐えて、いいところで生活してるのです。
もっともいいところのほうが多いので何とかやってるわけなのです。
農産物の価格が6倍なんて、とんでもないと思うでしょうが、無農薬で農業をやる場合、ある程度余裕がある生活ができないと続けることはできません。
土日が休める人たちの収入に比べて、土日も雨の日も休めない無農薬の農業はせめて彼らよりも収入が上でなければ、今の若い人たちには継続できないでしょう。
若い人は本当に忍耐がないのです。
もっと若い人たちだけではないんでしょうけど。
最近はふりだしに来てすぐに帰る人が増えてます。
本当に現実というものを全然理解していないのです。
たとえば田舎のいい景色のところで座って気持ちがいいわねえなんて、想像してるのでしょうが、現実はさす虫がいたり、アリが這い上がってきたりもあるのです。
夕方とか曇りの日は刺す虫は増えます。ブヨなんかは腫れて、治るのに何日もかかります。
畑仕事はドロドロになります。
手は土であれてカサカサになります。
最近の人はほとんど手袋なしでは仕事ができません。
疲れて帰ってきたって、チンして食べるレトルトでないので、調理に時間はかかります。
どんなに疲れていてもヤギとかの動物の世話はしなければなりません。
朝晩犬の散歩なんて、時間に余裕のある勤め人以外はなかなかできるものではありません。
ふりだしでは5時に仕事はやめますが、農業で5時に終われる人は普通いません。
朝も早いのです。
ふりだしは遅いです。
このふりだしでもやれない人はいっぱいいるんですよ。
ここでやれない人は、自給自足の生活は無理です。
なんちゃって田舎生活で我慢しましょう。
最近は大鹿村もなんちゃって田舎生活の人が増えてます。
それはそれでいいとは思います。
自給自足は無農薬農業よろももっとハードなのです。
だれもやらないのは無理もありません。
なんちゃって自給自足は何とかなります。
やっぱりなんちゃってのほうが良いのかもしれません。
私たちは絶滅危惧品種なんでしょう。
晴れていても、アブはいるしハチはいるしです。