この農薬は今から20年ぐらい前から使われ始めました。
古いタイプの農薬はそれ自体が強い毒性を持っています。
薄めて噴霧するので何とか人間は死なないわけです。
危険なのです。
そこで新しいタイプの農薬が開発されました。
ネオニコチノイドは神経を麻痺させる薬です。
アセチルコリンと結合すべき受容体に結合します。
アセチルコリンは神経細胞が他の神経細胞や筋肉と情報をやり取りするために使う神経伝達物資です。
受容体がアセチルコリンでなくネオニコチノイドと結合すると文字どうり信号が交錯してしまう。
神経は興奮すべきでないときに興奮し、伝えるべき信号は伝わらなくなる。
方向感覚の喪失、短期記憶喪失、食欲の減退がアセチルコリン障害の最初の兆候として生じその後、震え、痙攣、と進行して最後には死を招く。
人間においてはアセチルコリン受容体の機能不全が招く代表的な疾患はパーキンソン病とアルツハイマー病だ。
この人間のところを記憶に残して置いてください。
ここ20年に急にアルツハイマー病が増えているのとの関連も疑う必要があるのではないかと思われます。
ただしこれは個人的見解ではありますし、証明も出来ないとは思います。
ただ、ミツバチに起こっていることを見ていると、この農薬を使わなくなっても、問題はなかなか消えていかないという事です。
残留性が強いのか、ほんのわずかの残留農薬でも神経を冒してしまうのかもしれません。
「イミダクロプリド」は最も人気の高いネオニコチネイド農薬で世界で今もっと売れている殺虫剤の多くに使われている。
この薬剤は農作物だけに使われてるだけではありません。
ペットのノミ駆除剤、芝生やゴルフコースの殺虫に、虫の被害も防いでくれるというオールインワンの花用栄養剤、長期に効果があると歌われて売られている殺虫剤、山でも害虫駆除に使われてます。
イミダクロプリドは「浸透性農薬」です。
この農薬を使った植物の体内に浸み込んで茎、葉、根などその植物のどこをかじっても昆虫は死ぬのです。
どこをかじってもですよ、いかに人間は死なないといっても、何にも影響がないというほうが変だとは思わないでしょうか。
雨で流れもしないし、作物に噴霧する必要すらないときも多いのです。
ただ種をイミダクロプリドに浸せばそれだけでいいのです。
この薬剤のおかげで農家は処理された種子を蒔くだけでいいのです、後は噴霧して環境の汚染も起こさなくてすむし、雨が降るたびに農薬をまく必要もなくなります。
まさに夢の農薬なのです。
これが改善された農薬であるといわれれば農家は使います。
販売会社のバイエル社はミツバチが持ち帰る蜂蜜や花粉に残るイミダクロプリドは非常に少量なので影響は出ないと主張してます。
ミツバチが直接この薬のせいで死ぬ事がないのは事実かもしれませんが、神経の侵されたミツバチは巣に帰れなくて、またどの方向に花があるのか分からなくなって、結局は巣に戻って来れなくなるのではないかと思われるのです。
それが最近の死骸はないのにミツバチが消える原因ではないかと強く疑われています。
フランスでは1994年に問題がおき直ぐにネオニコチノイド農薬の使用が禁止になってます。
日本は今年ようやく政府もミツバチの大量死にネオニコチネイドが影響してる事を認めました。
何年経ってるのでしょうか。
2001年ににフランスでは禁止された物を、今でも関連を認めては居ますが使用禁止になったとは効きません。
フランスでも94年から始まって01年にようやく全国での使用禁止に踏み切ってます。
フランス農業省はそれまでの調査ではミツバチの大量死と農薬の間には決定的な関連性は見つからなかったけれども安全策をとって使用禁止にしたそうです。
これが普通の対応だと思います。
疑わしい場合はとりあえずやめないと、被害はどんどん広がる可能性は高いのです。
こんな事もできないくらい、日本も他の国も農薬会社の利益のほうが優先されてるのです。
フランスの場合はこの使用禁止になった段階での調査で、イミダクロプリドが全国から集められた花粉標本の49パーセントからこの農薬が見つかったという事です。
短い間に低用量の新しい農薬はフランス中に蔓延した事が判明してはいました。
フランスは04年にそれまでひまわりの種のイミダクロプリドの処理だけを禁止してたのですが、トウモロコシについても禁止をして、他の6種類の浸透性の農薬も禁止しました。
今現在フランスだけがこのネオニコチノイド系の農薬の一部をを禁止してるのですが、フランスのミツバチも相変わらず大量死しています。