(奇跡のリンゴ)石川拓治著 幻冬舎 を読みました。
感動というか圧倒的な共感と共に、これはまねできないなと思いました。
ともかくリンゴの無農薬栽培にかけた人の話です。
木村秋則さんの話です。
無農薬栽培を試みて、本当に苦労の末に成功させた方の記録です。
最近はぶどうとかリンゴなどフルーツでも無農薬での栽培に成功する方も増えて来てます。
少し残念なのは、著者が農業の事を知らない、プロの物書きなので大げさな表現が見られるデスか.
ただ、農業をやってない方にはかえって読みやすいしカナとは思います。
木村さん自身が書いた本も有るようなので、今度は本人の本を読んでみます。
ご存知かと思いますが無農薬、無肥料の栽培は野菜や米でも大変なものです。
ましてや、果物になるともっと大変です。
果物は一年では出来ません.最低でも5年位はかかります.果物に寄りますが。
下手をすれば木が枯れる訳で、野菜や米のように来年はとかいう訳にいきません。
それゆえほとんどの人は怖くて試みる事もしなかったと思います。
それに挑戦した訳ですが、当然のごとく簡単には成功しませんというか、10年以上リンゴでの収入が無かったという恐ろしい状況です。
その間近所の人には馬鹿にされ、借金しまくり、出稼ぎに行って公園で寝て、パチンコ屋やキャバレーで仕事をして、それも昼間はリンゴの世話をして、夜働いて、リンゴの世話も家族全員で虫取りしたりと目一杯働いてます。
最後は自殺しようとして縄が木にうまく引っかからず、縄が飛んで行ってそこにあったドングリの木を見て、ドングリの葉っぱは健康なのはなぜだろうかと思い、根元を見ると土はふわふわで独特の発酵臭がしてたそうです。
それまではリンゴの木の下の草はきれいに刈っていたそうです。
それから草刈りを止め.大豆を植え、とようやく先が見えて来たそうです。
病気に対しては酢の散布で対応してます。
酢もただ単に蒔けばいい訳でなく、天気とかリンゴの木の様子を見てからやるそうです。
現在はおいしいリンゴが出来てますが、決して高く売らないそうです。
特別な人だと思います。
ただ彼は誰でも出来ると思っているみたいで、その栽培方法をみんなに教えているそうです。
ここいらが本物とインチキの違いです。
お金儲けの人の技術はインチキです。
方法を誰にでも教えてこその本物です。
お金に執着した人の到達した物はかぎりなくこの世的なのです。
ともかく分かりやすいし、一番良いのは本人が哲学的なことを言わない事です。
あくまでも技術として話してる所に最大の共感を感じます。
農業の方法の本を書く人達の最大の問題はそれを哲学的に裏付けてしまうことです。
ゲタはいつもここでひかかってしまいます。
何言ってんだ、たかが農業でと思ってしまうのです。
本来不自然な農業で仰々しく哲学を語る連中に壁へきします。
そして街の人達は本当にこれに引っかかるのです。
いやになります。
ただ福岡さんだけはあまり反感を抱きません。
彼の生活ぶりの所以かもしれませんが。
なにはともあれ木村さんの本はすばらしいです。
